過労死防止対策推進シンポジューム

2021/11/15 過労死防止対策推進シンポジューム大阪 コンベンションホール

・11月過労死防止月間の15日に行われた「過労死防止対策推進シンポジューム」で、「パワーハラスメントを防止するために」というテーマでパワーハラスメントという言葉の産みの岡田康子さん(株式会社クオレ・シー・キューブ 代表取締役会長)がメインの講演を行いました。

・連合大阪の労働相談の傾向、また、大阪労働局、関西電力からの報告もあり、家族会からの報告と続きました。家族会からは「過労死防止の理念にもとづいているとは思われないほど労働局の労働災害過労死認定がきびしい」と訴えられました。

岡田康子さんから、パワハラの本質とは

「男のくせに弱音を吐くな!」と無理難題を押しつけられたり、連日連夜飲みに付きあわされたり、「給料泥棒!」と罵られたり、「お前なんてオレの裁量でどうにでもできるんだぞ」と脅されたり…。これら、一種の「いじめ」とも捉えられる行為により、「上司の顔を見ると身体が震える」、「会社に行こうとすると胃腸の調子が悪くなる」、「会社のことを考えると眠れない」等、心身に様々な不調を抱えている人も珍しくありません。

・職場を舞台として行われ、「職権」をはじめとした様々な力(Power)を背景として行われるハラスメント行為を指して「パワーハラスメント」と名付けたのです。必ずしも「上司から部下へ」行われる行為だけを意味しているのではない。例えば、「正社員から非正社員へ」、「期間社員から派遣社員へ」、「多数派から少数派へ」といったパターンもパワハラに含まれます。つまり、パワハラとは、表面だけを見れば「強い者から弱い者に対する嫌がらせ行為」ということになるでしょう。

・しかし、「弱い犬ほどよく吠える」とはよく言ったもので、そもそも、相手の人格や尊厳を侵害する言動は自分自身に対する不安の表れ。自分のポジションを守りたい、人よりも上位に立ちたいと思うからこそ、自分よりも下の人間を作り出さずにはいられないのです。

 

・さらに、最近の若者は、10代の頃からコミュニケーション・ツールとして携帯メールを多用しているため、生身の人間と顔を突き合わせて関係を作るのが苦手だと言われています。