2019年 参議院選挙の光と陰

2019/7/21 参議院選挙を戦って

・7月21日に行われた参議院選挙に対して、ユニオンは、大阪選挙区でかめいし倫子(立憲民主党)辰巳コータロー(共産党)、全国比例で社民党・大椿ゆうこを応援する決定をしました。

・挙結果は全敗となりましたが、社民党は大椿ゆうこ候補の健闘もあり1議席(政党要件2%をクリアー)確保することができました。

・ユニオンは個別紛争に対する解決のために活動しています。地公法の成年後見人の欠格条項による障がい者の失職を許さない運動の中で、欠格条項廃止の法律をつくる国会での闘いが不可欠でした。このように、個別要求が制度要求に結びつかなければ解決しないことも多くあります。

労働運動と政治(選挙)闘争とは不可欠であり、この参議院選挙を通して、ユニオンは応援ハガキ、政党ビラ、街頭宣伝行動に積極的に参加し応援しました。 


・この参議院選挙で32ある1人区の10選挙区で野党の統一候補が勝利し、安倍政権による改憲の暴走に歯止めをかける力となりました。共闘の力によって、改憲勢力に参議院の2/3以上の議席数を与えなかったことは大きな勝利でした。

・ただ、複数区において、野党の勢力争い、とりわけ共産党と立憲民主党との主導権争いで功を奏することができず、市民と労働者の声を裏切りました。辰巳コータローさん、かめいし倫子さん、どちらも国会で活躍してくれる候補者であり、落選したことは残念です。

・確かに、民主党政権崩壊のひとつの教訓として、安易な野党共闘を優先するのではなく、それぞれの立場を確保することが大切との考えも理解できないことではありません。しかし、政治はそのような状況にはなく、維新が全国的に伸ばしました。維新は市民の政治のよどみを受け止め、新たな業界団体の利益を受け止める全国的な政党に成長しています。

・一方で、既成政党にうんざりした市民が山本太郎に期待して「れいわ新撰組」とうい新たな政治グループに2つの議席を与えました。「消費税廃止」「奨学金はチャラ」などのアピールは市民の心を捕まえ200万以上の得票と2議席を確保しました。反安倍のグループとして大きな存在になるような気がします。

・私たちは自民と維新を結びつけるような流れをつくるようなことをすべきでありません。自民と維新は違うということをアピールしながら、維新に投票行動した市民を奪い返すための行動が大切です。参議院選挙の市民と野党の13項目のような政策を示さなければなりません。

・もし、自民と維新が政策で結びつけば、盤石な改憲勢力に成長することになり、もう後戻りできなくなります。

 

・小異を捨て大同につくこと、安倍政権に対する包囲網をつくる、すなわち、来るべき総選挙すべての小選挙区で「れいわ新撰組」を含めた統一候補を作ることが必要です。社民党が残ったことは統一に多様性を見出すためにも大きな意味がありました。