サポートユニオンwithYOU 第4回総会

記念講演 ブラック化する奨学金制度

4月27日(日)にサポートユニオンwith Youの第4回総会を開催しました。

・ 記念講演は大内裕和さん(中京大学国際教養学部教員)に「ブラック化する奨学金制度」についてお話をしていただきました。

・ 大内裕和さんは2012年に「愛知県学費と奨学金を考える会」を立ち上げ奨学金問題に取り組んでこられました。日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金の制度改悪により無利子の枠がせまくなり、有利子で借らざるを得ないケースが増大し、学生が卒業後に多額の借金を抱えることになります。毎月10万円の有利子奨学金を4年間借りると総額480万円、利率3%で返済総額は640万円を超えます。月々の返済額約2万7000円。卒業してすぐ返済を始めても完済は43歳になり、その上返済が遅れると延滞料が発生し更に返済額が増え、結婚相手も奨学金を借りていれば将来設計に支障をきたすことにもなります。約半数の学生が奨学金制度に頼らざるを背景には国民に自己責任を押し付ける新自由主義経済・構造改革があると断言されました。また、若者が奨学金返済免除のためアメリカのように自ら志願して軍に入るような社会が到来するかもしれないことを危惧されました。

・ また、今後の課題として奨学金の無利子化、返済金の猶予などの問題に取り組むこと、そして奨学金問題についてのパンフレット作成などが報告されました。 

・ 総会には若い人たちの参加もありました。現在奨学金を借りておられるお母さんがたの切実な訴えはとても重く受け止めなければならないと感じました。「小さな声を聞き、社会を変えていく」ことがサポートユニオンwithYOUの活動スタンスですが昨年の総会での奨学金問題での学生の発言、今回のお母さん方の訴えを「小さな声」から「大きな声」にして奨学金制度の根底にあるものを大きな問題にして社会を変えていくことが大切だと強く感じた総会でした。