フジ住宅ヘイトハラスメント裁判「勝訴確定報告集会」

2022/9/11 裁判報告(三上弘志さんFB転記)

・9月11日午後2時から、フジ住宅ヘイトハラスメント裁判「勝訴確定報告集会」が開かれ、ぶり返した暑さの中、つるはし交流広場へ出向きました。元々、裁判の支える会の2022年総会の日だったのですが、3日前に最高裁から会社側の上告棄却の決定が出た直後でしたから、その喜びを共有する会になりました。
・昨年の11月18日に出された大阪高裁の判決が確定したことになります。この判決が大変画期的なものであったことは、このFaceBookで私も報告していますから詳細は割愛しますが、この集会でも村田弁護団長からその骨子が以下のように紹介されました。
 職場で民族差別的な文書を繰り返し配られて精神的な苦痛を受けたとして在日韓国人の女性が、フジ住宅側に損害賠償などを求めた訴訟でした。
・大阪高裁判決は、会社・会長の違法行為を⑴社内でのヘイトスピーチにあたる資料の大量、反復的な配布。⑵中学校の教科書採択にあたってアンケート提出の運動に全従業員の動員。⑶本件提訴後、原告について「温情を仇で返すバカ者」等と侮辱的文言の従業員感想文の大量配布、等に認定。
・差別的な思想が醸成されないよう、使用者に対して積極的に配慮する一般的義務を認めた点で、規範として広く通用するものになったとされました。差し止めが認められ、仮処分も出されたことの意義は大変大きいものでした。
・今日の報告でも村田弁護団長から「この判決は今までになかった踏み込みんだものもあるので、判例として活用し社会規範にして行ってほしい」と強調されました。
・原告から「7年かけての長い裁判でしたが、高裁判決が確定して、嬉しいです。ここまで来られたのも、皆さんの支援のお陰だと感謝しています。この判決が社会的にしんどい思いをしている人に少しでも役に立ったらいいなぁと思います。裁判に勝ったと言うだけでなく、この判決に意味を持たせていくことが大事だと思っています。この判決の中味を多くの人に知って貰い広げていかないと、と思っています。私はこれからも自分ができることを、何とか続けていこうと思っています」などと話されました。
・ZOOM参加もありましたから、質疑等も行われ、最後に事務局から「裁判を支える会は終了するが、今後どのようにしていくか、皆さんと一緒に今後考えて行きたい。いずれにしても原告が安心して働き続けられるよう、フジ住宅側に求めていく」と提起がありました。
・私自身も堺での第1審から傍聴を続け、いい内容での勝訴確定に感慨深いものがありました。