· 

ユニオン定期大会 コミュニティユニオンの立場を再確認

5月28日、12回目の定期大会をローズWAMで開きました。30名の組合員とサポート組合員が参加され2022活動方針や予算を確認しました。立憲野党、茨木市議、友誼団体からご挨拶やメッセージをいただきました。記念講演ではウトロを守る会の斎藤正樹さんから「ウトロの放火問題を考える」というテーマでお話され、反差別の運動を若い人たちとどのように築いてきたのか説明されました。

堀切哲事務局次長、世代の循環を語る

・高校への「出前授業」のユニオンのとりくみについて、大阪の他の地域ユニオンの青年スタッフや、また、昨秋の静岡のユニオンネットの全国集会で若い人たちと共有でき、非常に評価していただいていることから、「出前授業」は若い世代との繋がりを作るという意味では大切な事業活動であると考えます。

・課題ですが、労働争議を解決したらフェードアウトする、そんな人が多いというのも現実ですし、そんな相談者と今後もどのように関わり続けていくのかということが大きな課題です。

・僕自身いわゆるリーマンショックの世代で苦労した世代です。若い人の労働相談であるとか、奨学金やブラックバイトのことで、若い人たちがいつでも気楽に立ち寄れるような場や時間が必要だと思っています。事務所で販売している文庫本などを見ていた大学生がここは古本屋さんなんですかっていうふうに聞かれ、古本の販売もしてるんですけどここは労働組合なんですよと話すと、その学生さんから今は困ってることはないけど、もし困ったら相談したいですっていう嬉しい声をかけてくれました。

・今秋の「出前授業」では、夏休みに高校生とともにアルバイトの実態や貧困や奨学金こと、そして勉強との両立などをどのようにしているのか高校生による高校生活の調査を行ないたいと思います。

・社会的な関心を互いに高めあうとりくみをやってみたいと思います。そういうふうにして、少しずつ世代を循環させるバトンタッチの一役を担いたいと思っています。

﨑井一三代表の決意、組織を残していく!

・結成2年でユニオンはなくなると思っていました。

・創設メンバーが民間のことを知らない人たちばかりで親方日の丸の公務員の人たちばかりだったからそう思ったのです。

・東京にある企業の友人の社長を招いて事業のマネージメントを学ぶ学習会を開いたこともありましたが、10年もの間北摂地域でユニオン運動を続けてこれたことは地域のみなさんのおかげだと思います。

・私も定年を迎えましたが、土日は子どもたちのラグビー教室のボランティアスタッフを豊中教室でとりくんでいます。「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」というラグビー精神を大切にしユニオンも何処までも困った人たちとともに歩み続けたいと思います。

・再雇用で働いているので、ユニオン活動に全力を傾けることはできないが、最低あと5年は代表としてがんばる決意です。

コロナ禍で、ユニオン財政が赤字決算に

・一般会計の2021年度の決算では、サポート組合費やカンパは予算通りでしたが、コロナ禍におけるユニオン事業の縮小でその部分の収入がかなり少なくなっていること、そして、争議解決で組合費を止めてしまわれるケースがあることにより赤字決算となっています。

・2022年度の予算案でも次年度からの前借受けを見込まなければなりません。赤字をなんとか解消しなければならず、300部郵送しているユニオン通信を半分に削減することとします。ホームページ見てもらうというような形で対応したいと思います。収入を確保するために「共生ジャーナル」「土曜シアター」などの企画を計画的にやっていくように心がけたいといと思っています。

・学習サポート関連予算ではひとり親や生活困窮家庭の学習サポートに、茨木市や民間団体から補助金をいただいています。また、フードパントリーやコープ自然派の食料支援も受けています。

・先ほどお話ありましたDV 支援グループとの連携とか、出前授業とか、コミュニティユニオンならではの事業活動をマネージメントしていきます。

・闘争費関連予算でスタッフのアルバイト費をねん出していますが、一昨年度は100万円ほどのあったユニオンへの解決金が昨年は20万円で大変苦心しているところです。現在5月までに40万円ほどの解決金収入がありますので一息というところです。

                               会計担当 越智清光

2022年度活動の視点 

コミュニティユニオンであることを前面に打ち立てて前進を!

・40代の団塊のジュニアの子どもたちが、今、中学生から大学生の人たちです。このサラリーマンの子たちに大きな家があるとか、田んぼがあるとか山があるとかと言ったそういうものじゃなくて、自分のサラリーだけで食っていかないといけない子どもたちです。親は自分が苦労してでもいいから、子どもたちに何とか力をつけさせてやりたいということで、馬淵など高い月謝の学習塾に通わせているのです。

・高い教育資金を投資して、少しでも高学歴をつけさせ良い就職をして、そしてなんとか生きていってほしいという親の気持ちなのです。ところが、そうはなかなかうまくいかないのが実態です。

・職場で自分を表現したりすればいっぱいいじめを受けてしまう。他の人と違ったことをしちゃいけないのです。極端な言い方をしますが、職場で一生懸命やったれども一度でも失敗すれば、立ち上がることできないのがこの国の職場実態なのです。セーフティネットがまったくできていないです。再チャレンジできる仕組みをつくらなければなりません。

・若者へのバトンタッチというときに、その若者自身がいまどのようなことを考えて今どんなことで苦しんでいるのかということを、もう一度労働運動の入り口に立ち帰って考えてみなければいけないのです。

・教育投資もいいけれど、次世代を担う子どもたちに生きる力強さとともに生きていく優しさを地域でともに考えていく一翼としてのコミュニティユニオンをめざしたいと思います。

・若者たちの潜在的なニーズ、すなわち「奨学金の問題」「住居の問題」「食の問題」「最低賃金の問題」などを地域でともに考え、政策要求も含めできるところからニーズを実現するユニオン運動を再スタートさせなければなりません。

・7月の参議院選挙で負けてしまったら、次の3年間の間に、必ず憲法改悪の国民投票がおこなれます。国民投票で改憲を阻止しようとするなら、この参議院選挙で一定の成果をあげなければなりません。ともに、頑張りましょう。

 

事務局長 島野正通

メモ: * は入力必須項目です