シャープ・ヒューマン争議  ユニオンみえ・CUNN全国ネット

CUNNメール通信N0.1503より転載 2018/12/4

〈記者会見〉

・12月3日午後、厚労省記者会において、ユニオンみえ、全国コミュニティ・ユニオン連合会(全国ユニオン)、派遣労働ネットワーク、ユニオン全国ネットで行いました。

・50人近くの報道陣が集まる中、ユニオンみえから当該日系人組合員4名をはじめ広岡法浄書記長、神部紅書記次長、遠藤カルロス健二執行委員の計7名、全国ユニオン鈴木剛会長、派遣ネット代表理事の中野麻美弁護士、全国ネットから東海ネット事務局長の浅野文秀名古屋ふれあいユニオン副委員長、事務局長岡本哲文で行いました。

 

〈共同通信配信記事〉

日系外国人雇い止め「3千人」 2018123

・シャープ亀山工場(三重県)で働いていた多くの日系外国人が雇い止めされていた問題で、労働者の一部が加入する労働組合「ユニオンみえ」は3日、東京都内で記者会見し、雇い止めは3千人弱とみられると明らかにした。

・外国人労働者の受け入れ拡大をめざす政府は、人手不足を訴える企業側の意向を理由に挙げている。しかし、3千人もの雇い止め判明で、国会審議が続く入管難民法改正案への懸念は一層強まりそうだ。ユニオンみえの広岡法浄書記長らは「日系人でも不利益な立場で働かされている。法改正で受け入れる外国人も人権を奪われるのは明らか」「政府はこうした問題に目を向けず、拙速な拡大を進めようとしている」と危機感を訴えた。

・ユニオンみえによると、技能実習生とは異なる在留資格を持ち、亀山工場で働く日系ブラジル人、ペルー人、ボリビア人などの外国人は、シャープの3次下請けに当たる県内の会社グループに雇われていた。会社側は11月に労組と団体交渉した際「3千人から100人まで減った」と説明したという。

・会見には7~9月に雇い止めされた男女4人が出席。いずれも「給料がいい」などと言われて働き始めたが、約9カ月~3年で雇い止めされた。作業中にけがをしても、労災の対応をすぐにしてもらえなかったという。

・ペルー人のスズキ・ファビオラさん(38)は「安定した仕事と信じて働いたのに、すぐに雇い止めされた。人生で最悪の経験だった」と訴えた。

・4人はいずれも失業中で、ボリビア人のシマズ・シズカさん(27)は「雇い止めはショックだった。日本は大好きで、今後も働ける場所があれば働きたい」と話した。下請け会社グループは亀山工場の受注増加に合わせ、昨年ごろから多くの外国人を雇い入れたが、減産のため雇い止めをした。うち1社は11月の共同通信の取材に「今年に入り、雇い止めは約千人」と答えていた。

 

・契約は1~2カ月の短期で、期間満了後はグループ内の別会社と新たな契約を結び直していた。労組は「社会保険を付与せず、いつでも首を切れるようにしていた」と問題視している。シャープの広報担当は「事実関係を十分把握できていないので、コメントは控えたい」としている。